【ボツ考察】ラニが成し遂げたかったこととは何なのか?

この考察はボツ考察にした。修正版は以下を参照して欲しい。
【修正版】ラニが成し遂げたかったこととは何なのか?

この考察はどう矛盾してしまうのかを残しておくためにそのままにしておく。


エンディングに関わる話なので未プレイの方はご注意を。


加筆修正情報:

  • 玉露さん(考察ブログ)、シードさん(考察ブログ)と意見交換した結果、ラニが幼い頃であったのはシンプルに黒い月という結論で納得がいったので変更した

ラニの律

もう少し、話しておこうと思ってな

私の律について


私の律は、黄金ではない。星と月、冷たい夜の律だ

…私はそれを、この地から遠ざけたいのだ


生命と魂が、律と共にあるとしても、それははるか遠くにあれば良い

確かに見ることも、感じることも、信じることも、触れることも

…すべて、できない方がよい


だから私は、律と共に、この地を棄てる

それでも、付いてきてくれるのだろう?ただ一人の、私の王よ

この話は一行一行考えると難しくなってしまう。
言葉同士の関係性が重要なためである。
なのでまずはそれぞれの言葉が意味するところを把握してみる。

ラニの律は黄金ではなく、星と月、冷たい夜の律であるという。
まず、星と月、冷たい夜について考えてみる。

星の雫

永遠の都で採取される秘雫
別名を「夜の雫」という

結びの教会で、贖罪を行うことができ
すべての敵対状態が、無かったことになる

かつて、夜空の星は運命を司っていた
これはその名残であろう

青白の木盾

金属補強された、木製の小円盾
軽く扱いやすいが、カット率は金属盾に劣る

その意匠は、夜空の星、そして運命を示すという

琥珀の星光

琥珀色に輝く、儚い細片
束の間に流れた星光の残滓

星光が運命を司るとすれば
琥珀色のそれは、神々の運命であるとされ
特別な精薬の材料となる

創星雨

かつて古い星見が見出した、最古の源流魔術
「伝説の魔術」のひとつ

空に暗黒の星雲を呼び
しばらくの間、凄まじい星雨を降らせる
足を止めずに使用することができ
タメ使用で強化される

それは、輝石の魔術のはじまりとされる
星見の垣間見た源流は、現実となり
この地に、星の琥珀が降り注いだのだ


星(光)は運命を司っていた。
特に琥珀色のそれは神々の運命であった。
神々の運命はこのエルデの地に降り注いだ。

遠眼鏡

カーリア王家の星見の道具
その一部が取り外され、持ち出されたもの

遠くの景色が大きく見える

黄金樹の時代、カーリアの星見は廃れていった
夜空にあった運命は、黄金の律に縛られたのだ

運命を司る星は黄金律に縛られていた。
なのでラニは私の律は黄金ではないと述べている。

氷結壺

儀式壺を使った製作アイテムのひとつ
カーリア王家の紋章を刻んだ壺

敵に投げつけ、冷気を蓄積する

それは、カーリアの王女ラニに由来する
彼女の月は、暗く冷たい

アデューラの月の剣

輝石竜アデューラの魔術

冷たい魔力の大剣を形作り
斬り払うと同時に、冷気の刃を放つ
連続で使用することができる

魔術師喰らいのアデューラは
月の王女ラニに敗れ、騎士として
その暗月に忠誠を誓っていた

 ラニの暗月

カーリア女王の象徴となる魔術
「伝説の魔術」のひとつ

その身に冷たい暗月を呼び、敵に向かわせる
暗月は、触れる魔術のすべてを消滅させ
当たった者の、魔力カット率を一時的に下げる

母レナラに手を引かれ、幼いラニが出会った月
それは、冷たく暗い神秘の月であった

輝石の氷塊、氷の霧、氷結の武器

老いた雪魔女が用いたという魔術

(中略)

老魔女は、幼少のラニに教えたという
冷たい魔術と、暗い月への恐れを

雪魔女の尖り帽子

冷たく凍り付いた魔女の帽子
異端の魔術師を示す尖り帽
冷気の魔術を強化する

それは、幼少のラニが森の奥で出会い
冷たい魔術を学んだ、老いた雪魔女の装束であり
彼女がその魂を宿す、人形のモデルとなったという

老魔女は、ラニの秘密の師であった

メモリ・ストーン

黒く薄い謎めいた石
それを加工した、魔術師たちの秘法

それは、かつて永遠の都が見上げた
黒い月
の欠片であるという

ラニを象徴する月は冷たく、暗い。
ラニが出会ったものは冷たく暗い神秘の月と異端の魔術師である老いた雪魔女の2つあり、どちらも幼少のときに出会っている。

冷たく暗い神秘の月とは永遠の都にあった黒い月のことだろう。

ラニは「死の呪痕」の説明にもある通り、肉体を棄てており、魂だけの存在である。
そして、その魂を秘密の師であった老魔女をモデルとした人形に宿している。
秘密の師であったという意味はおそらく、母である満月の女王レナラ(魔術学院レアルカリアの長でもある)に、異端の魔術師である老いた雪魔女から冷たい魔術や暗い月への恐れを教わったことを内緒にしていたということなのだろう。

満月の女王の追憶

黄金樹に刻まれた
満月の女王、レナラの追憶

若き日、レナラは卓越した英雄であった
月の魔術で学院を魅了し、その長となり
輝石の騎士たちを率い、カーリアを王家となしたのだ

レナラの満月

カーリア女王の象徴となる魔術

その身に満月を呼び、敵に向かわせる
満月は、触れる魔術のすべてを消滅させ
当たった者の、魔力カット率を一時的に下げる

女王レナラが、その幼き日に出会い
後に学院を魅了した、美しい月である

星見少女の伝承

女王の伝承が刻まれたタリスマン
知力を高める

星見の少女は、夜空を見上げ歩いた
ずっとずっと、を追って旅をした
そして満月と出会い、女王となった

レナラは幼き日に美しい月(満月)に出会っている。
この美しい月については正直良くわかっていない。
黒い月の可能性もあれば別の可能性もある。
ただし、母レナラに手を引かれて幼いラニは黒い月に出会ったとなっているので、黒い月に母レナラが娘のラニを紹介したと考えたほうが自然だろう。

美しいと評されていたころの黒い月がどういう状態だったのかはわからないが、少なくともラニの月はわざわざ「暗い」と説明されていることを考えるとレナラの月は暗くないようである。

母レナラの月と娘ラニの月の違いとは明るいか暗いかである。
(ちなみに後述されるが、ラニの月も(暗い)満月である。三日月とかではないようだ)

星と月

星と月の関係性を示すテキストもある。

カーリアの返報

カーリアの返報
カーリア王家の魔術のひとつ

杖を払い、魔術や祈祷を消し去り
その力を輝剣として逆展開する

それは、カーリア王家の
学院に対する密かな備えである
月と星は、いつか道を分かつだろう

月はカーリア王家、星は魔術学院レアルカリアを象徴している。

カーリアは星見の一族なのだが、これは星を観測する側という意味であると考えると矛盾しない。

ノクステラの月

永遠の都、ノクステラの秘宝
「伝説のタリスマン」のひとつ

記憶スロットを増やす

それは、彼らが失くした黒い月を模している
ノクステラの月は、無数の星を従えていた
黒い月、ノクステラの月は無数の星を従えていた。

永遠の都の話はおそらくレナラやラニのルーツに関係すると思われるが、先に生命と魂について考えてみる。


生命と魂はほぼ同義なのだが、生命は星を示し、魂は暗月を示していると考える。

生命(星)

しろがねの凝血

どろりと固まった、しろがね人たちの血液

しろがね人とは、人に創造された生命である
それ故に、彼らは黄金樹に祝福されぬ
穢れた命であると考える人々がいる

 重要なのはしろがね人を差別する黄金樹派の人々がいるいうところである。

しろがね壺

儀式壺を使った製作アイテムのひとつ
カッコウの魔術が施されている

FPを消費して敵に投げつけ
一定時間、聖杯瓶による回復を阻害する

カッコウたちは嘯くだろう
とくと見よ。お前たちの血の穢れたるを
こんなものが、まともな生命に流れるものか
その人々とはカッコウである。
それはカッコウの二つ名で知られるレアルカリア兵のことである(レアルカリア兵の遺灰)

砕け散る結晶

謎多き結晶人たちの魔術

結晶の塊を生じ、前方に砕いて放つ
タメ使用で強化される

無機物でありながら、生命でもある
結晶人のあり様は、源流の理想に近しく
彼らは、魔術師たちの賓客であった

結晶で関連してくるのは魔術学院レアルカリアの輝石魔術である。
源流では無機物でありながら、生命でもあることは理想であった。
つまり、今の学院は昔と理想を違えてしまっているのである。
そして、その理由はレナラに魅了されて黄金樹派になってしまったからなのだろう。
それに反対しているのがセレンである(後述)

長くなるので、掻い摘むが、坩堝が生命の原初たる名残である(「坩堝鱗のタリスマン」)

また、「緋琥珀のメダリオン」によると、琥珀とは、黄金樹の古い雫であり生命の原始的な力を宿している。
さらに「創星雨」は

かつて古い星見が見出した、最古の源流魔術
「伝説の魔術」のひとつ

空に暗黒の星雲を呼び
しばらくの間、凄まじ星雨を降らせる
足を止めずに使用することができ
タメ使用で強化される

それは、輝石の魔術のはじまりとされる
星見の垣間見た源流は、現実となり
この地に、星の琥珀が降り注いだのだ

とのことなので、生命が星と関係することに矛盾はないと思われる。
星(光)は運命を司っており、特に琥珀色のそれは神々の運命であったこととも矛盾しない。

銀雫の殻

銀の雫と呼ばれる、不定形生物の硬化した殻
永遠の都と、その近辺で見つかる

銀の雫は生命を模倣する
模倣はやがて再誕となり
いつか、王になるのだという

 そして、生命(星)は王とも関連してくる。

暗月(魂)

暗月はラニが暗月であるので、関連性がわかりやすい。

死の呪痕

月の王女ラニの、棄てた肉体に刻まれた呪痕
百足傷の欠環とも呼ばれる

呪痕は、デミゴッド最初の死に刻まれ
円環を為すはずである

だが、デミゴッド最初の死者は二人あり
呪痕は2つの欠環となった

ラニは、肉体だけの最初の死者であり
故に死王子は、魂だけの最初の死者なのだ

月の女王ラニは肉体だけ死んだ最初の死者であり魂だけの存在。

魂の説明として、セレンが出てくる。

原輝石の刃

血濡れた古い輝石の刃

魔術と祈祷の消費FPが少なくなるが
最大HPも減ってしまう

原輝石を、自らのとするために
古い魔術師は、この刃で心臓を切り裂く
そしてそのまま死んでいく

セレンの原輝石

魔術師セレンの体内にあった輝石
半ば生体化し、血管の類が見て取れる

原輝石とは、すなわち魔術師のである
相性の良い、新しい体に移植すれば
セレンは再び蘇るだろう

我が弟子よ、おぞましいと思うか?

セレンは明るい月である満月の女王のレナラに魅了されてしまった今の魔術学院レアルカリアから見て異端なのである。
源流において月は暗かったので、輝石魔術の源流を求めるセレンとしても矛盾しない。
実際セレンは、ラニと敵対しているわけではなくレナラと敵対しているのである。
さらにいうと、現カーリア王家は受け入れられないが、永遠の都が存在した頃の源流のカーリア王家は受け入れるのではないだろうか。

ここまでくればラニのセリフの意味を考えることができると思う。

星の世紀

私の律は、黄金ではない。星と月、冷たい夜の律だ

…私はそれを、この地から遠ざけたいのだ


生命と魂が、律と共にあるとしても、それははるか遠くにあれば良い

確かに見ることも、感じることも、信じることも、触れることも

…すべて、できない方がよい

黄金ではないというのは、母レナラの明るい満月ではなく、ラニの冷たい暗月であるということが1つの意味であると思う。
そして、なぜ月は明るくなるのかというと、黄金律が律として存在する世界では星(光)に近いと月は光ってしまうからである。

なので、ラニはそれ(月)をこの地(星)から遠ざけたいのである。
それがラニが提唱する冷たい夜の律なのだ。
光に当たらないので暗く、そして冷たいのである。

生命(星)と魂(暗月)が律と共にあるとしても、それがはるか遠くにあれば効果がないので問題ないのである。

星の光が届かないところまで、月は旅をするのだ。

そのことによって、月は星に照らされなくなり、

見ることも、感じることも、信じることも、触れることも

すべて、できなくするのである。

光が届かないので見ることはもちろんできないし、温度も感じない。
それによって信仰もなくなり、危害も加えられることもない。

月と星は、いつか道を分かつだろう は実現された。

だから私は、律と共に、この地を棄てる

それでも、付いてきてくれるのだろう?ただ一人の、私の王よ

律と共に、この地を棄てる の解釈としては

  • 律を伴って、この地を棄てる
  • 律とこの地の2つを棄てる
があると思うが、おそらく後者であると思う。
ただし、前者でも矛盾を起こさないように考えることができる。
それは、冷たい夜の律を伴って、この地を棄てるという解釈である。

後者だと、律について考える必要が出てくる。

律とは、「エルデの追憶」より
黄金樹に刻まれた
エルデの獣の追憶

それは、大いなる意志の眷獣であり
律たる概念の具現であった

大いなる意志なのである。
そして、大いなる意志(の意志)とは黄金律なのだろう。
なので、ラニは最初に私の律は黄金ではないと断るのである。
この地、エルデの地を棄てるのである。

ラニが探していた「指殺しの刃」は、

永遠の都、ノクローンの秘宝
遺体から生まれたとされる刃

永遠の都の大逆の証であり
その滅びを象徴する、血濡れた呪物

運命なき者には振るうことはできず
大いなる意志と、その使いたちを
傷つけることできるという

夜空にあった運命は、黄金の律に縛られてしまったので、ラニは死のルーンを盗むことにした。

星の運命はラダーンによって封印されてしまうが、これはプレイヤーとブライヴによって解決する。

そして、ラニは大いなる意志の使いである二本指を殺害する。
しかし、大いなる意志自体をを滅ぼそうとは考えなかったようである。

大いなる意志は戦うだけ無駄な相手だったのか、はるか遠くに逃げることにしたようだ。
律と共にあるとしても とちょっと煮え切らない対応を迫られるくらい大いなる意志はやばい相手なのかもしれない。

それでも、付いてきてくれるのだろう?というのは、プレイヤーが狭間の地にエルデンリングを得て王になるために招かれた褪せ人であるが、それでも私に付いてきてくれるのだろう?ということだと思われる。

捨てられた王家の鍵

月の王女ラニが、かつて肉体と共に棄てたはずの鍵

カーリアの王女に受け継がれる、宝箱を開くもの

今それは、レアルカリアの大書庫に
母たるレナラと共にあるという

暗月の指輪

暗い満月を象った大粒の指輪
月の王女ラニが、その伴侶に贈るはずだった
冷たい契りの指輪

ラニが神人であれば、伴侶とは即ち王である

そして指輪には、忠告が刻まれている
何者も、これを持ち出すことなかれ
夜の彼方、その孤独は、私だけのものでよい

 ラニは従者を従えてはいたが、最終的に一人孤独に最後の計画を実行するつもりだったのだろう。
しかし、プレイヤーの行動によってラニはたった一人の伴侶、王を得るのである。

「銀雫の殻」から生命(星)と王は関連しており、「ノクステラの月」は、無数の星を従えていた。
しかし、ラニは、ただ一人の、私の王 を従えているのである。

星の世紀エンドとは蜜月、つまりラニとのハネムーンエンドなのだ。



…すべて、終わったのだな
私は誓おう
すべての生命と、すべての魂に

これよりは星の世紀

月の理、千年の旅
すべてよ、冷たい夜、はるか遠くに思うがよい 
恐れを、迷いを、孤独を
そして暗きに行く路を
 
 

さあ、共に行こう

 

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